リモート・コピー整合性グループ
整合性グループ は、FlashCopy® マッピングまたはリモート・コピー関係用のオプションのコンテナーです。整合性グループを使用すると、個別のマッピングではなく、グループ全体に対してコピー操作を完了できます。
メトロ・ミラー (Metro Mirror)関係またはグローバル・ミラー (Global Mirror)関係は、緩やかな (loose) 関連または 緊密な (tight) 関連を基にすることができます。緊密な関連をもつボリュームが関係に含まれている場合、整合性グループはより重要な目的に使用されます。緊密な関連の単純な例として、アプリケーションのデータが複数のボリュームに分散されている場合が挙げられます。さらに複雑な例は、複数のアプリケーションが別々のホスト・システム上で実行されている場合です。各アプリケーションのデータは別々のボリュームにあり、これらのアプリケーションは相互にデータを交換します。どちらの例でも、関係を更新する方法について特定の規則が存在します。この規則により、2 次ボリューム・セットに使用可能なデータが入っていることが保証されます。重要な特性は、これらの関係が整合していることです。整合性グループは、すべてのそういった使用法について整合コピーが作成されているのであれば、役立ちます。
各種タイプの関係は、1 つの整合性グループにのみ属すことができますが、必ずしも、整合性グループに属す必要はありません。整合性グループの一部ではない関係は、独立型関係と呼ばれます。整合性グループは、関係を含まないことも、1 つ以上の関係を含むこともできます。整合性グループ内のすべての関係には、一致する 1 次 (マスター) および 2 次 (補助) のシステムまたはサイトが存在する必要があります。整合性グループ内のすべての関係は、また、同じコピーの方向と状態をもっている必要があります。コピー・タイプは、最初の関係が整合性グループに追加された際に、その整合性グループに自動的に割り当てられます。整合性グループがコピー・タイプに割り当てられた後に、そのコピー・タイプの関係だけを整合性グループに追加することができます。異なるサイクル・モードのあるグローバル・ミラー関係は、同じ整合性グループに属することはできません。
- メトロ・ミラー
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メトロ・ミラーとは、1 次ボリュームから 2 次ボリュームにデータの同期 コピーを作成する、リモート・コピーの一種です。2 次ボリュームは、同じシステム上で配置することも、別のシステム上に配置することもできます。
同期コピーでは、ホスト・アプリケーションは、1 次ボリュームに書き込みますが、データが 2 次ボリュームに書き込まれるまで書き込み操作が完了したという確認を受信しません。これにより、コピー操作完了時に確実に両方のボリュームのデータが同一になります。初期コピー操作が完了した後、メトロ・ミラー機能は、ソース・データの完全に同期化されたコピーをターゲット・サイトで常に維持します。
メトロ・ミラー機能は、最大 300 km 離れたボリューム間でのコピー操作をサポートします。災害復旧の目的で、メトロ・ミラーは、1 次ボリュームと 2 次ボリュームの両方で同一のコピーを維持する最も簡単な方法を提供します。ただし、遠距離を介したすべての同期コピーと同様に、ホスト・アプリケーションのパフォーマンスに影響が及ぶ可能性があります。このパフォーマンスへの影響は、1 次ボリュームと 2 次ボリューム間の距離に関連しており、アプリケーションの要件によっては、その用途がサイト間の距離に基づいて制限される場合があります。
- サイクルなしのグローバル・ミラー (サイクル・モードを「なし」に設定)
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グローバル・ミラー機能には、非同期 コピー処理があります。ホストが 1 次ボリュームに書き込みを行うと、2 次ボリュームでのコピーの書き込み操作が完了する前に、入出力完了の確認を受け取ります。
フェイルオーバー操作が開始される場合、アプリケーションは、2 次ボリュームにコミットされていないすべての更新をリカバリーし、適用する必要があります。1 次ボリューム上で入出力操作が休止した時間が短かった場合は、2 次ボリュームの内容が 1 次ボリュームの内容と完全に一致したものになる可能性があります。この機能は、最後のいくつかの更新が常に欠落する連続バックアップ処理に相当します。災害復旧用にグローバル・ミラーを使用する場合は、これらの欠落する更新についての対処方法を検討する必要があります。
グローバル・ミラー機能を使用するには、ネットワーク内のすべてのコンポーネントに、アプリケーション・ホストおよびグローバル・ミラーのバックグラウンド・コピー処理によって生じるワークロードに耐える能力が必要です。ネットワークのすべてのコンポーネントがワークロードを維持できない場合、グローバル・ミラー関係が自動的に停止して、アプリケーション・ホストを応答時間の増大から保護します。
グローバル・ミラーがサイクルなしで作動している場合、書き込み操作は、1 次ボリュームに適用された後すぐに 2 次ボリュームに適用されます。2 次ボリュームは、通常、1 次ボリュームより遅れること 1 秒未満です。これにより、フェイルオーバーが発生した場合にリカバリーしなければならないデータの量が最小化されます。ただし、2 つのサイト間で高帯域幅リンクがプロビジョンされている必要があります。
- 変更ボリュームのあるグローバル・ミラー (サイクル・モードが「複数」に設定されている)
- 変更ボリュームのあるグローバル・ミラー (サイクル・モードが「複数」に設定されている) は、災害復旧のためのソース・ボリュームとターゲット・ボリュームとの間の非同期コピー操作の同じ基本機能を提供します。
サイクル・モードが「複数」に設定されているグローバル・ミラーを使用している場合、コピー・プロセスはメトロ・ミラーおよび標準グローバル・ミラーによく似ています。変更ボリュームは、それぞれの関係の 1 次ボリュームと 2 次ボリュームの両方に対して構成されている必要があります。変更ボリュームを使用するグローバル・ミラー関係の作成時に指定された変更ボリュームを使用して、関係の 1 次ボリュームからコピーが取られます。バックグラウンド・コピー・プロセスは、整合した安定的な変更ボリュームからデータを読み取り、そのデータを関係の 2 次ボリュームにコピーします。バックグラウンド・コピー・プロセスが読み取る 1 次ボリュームの整合したイメージを維持するため、コピー・オン・ライト・テクノロジーが使用されます。バックグラウンド・コピー・プロセスがアクティブだったときに行われた変更も追跡されます。2 次ボリュームの変更ボリュームは、バックグラウンド・コピー・プロセスがアクティブである間に 2 次ボリュームの整合したイメージを維持するためにも使用できます。
メトロ・ミラー (Metro Mirror)およびグローバル・ミラー (Global Mirror)の整合性グループの状態
| 管理 GUI アイコン1 | 状態 | 説明 |
|---|---|---|
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不整合 (停止済み) | 1 次ボリュームは、読み取りおよび書き込み入出力操作についてアクセス可能ですが、2 次ボリュームは、どちらの操作についてもアクセスできません。コピー・プロセスを開始して、2 次ボリュームを整合させる必要があります。 |
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不整合 (コピー中) | 1 次ボリュームは、読み取りおよび書き込み入出力操作についてアクセス可能ですが、2 次ボリュームは、どちらの操作についてもアクセスできません。不整合停止済み (InconsistentStopped) 状態にある整合性グループに対して startrcconsistgrp コマンドが発行された後で、この状態に入ります。また、アイドリング (Idling) または整合停止済み (ConsistentStopped) 状態にある整合性グループに対して、強制オプションを指定した startrcconsistgrp コマンドが発行されたときにも、この状態に入ります。 |
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整合 (停止済み) | 2 次ボリュームには整合したイメージが入っていますが、1 次ボリュームよりも古くなっている可能性があります。関係が整合同期化済み (ConsistentSynchronized) 状態にあるときに、整合性グループのフリーズを強制するエラーが起こると、この状態が発生することがあります。この状態は、stoprcconsistgrp コマンドの後の整合同期化済み (ConsistentSynchronized) または整合コピー中 (ConsistentCopying) 状態の間に発生する可能性があります。また、この状態は、2 つのボリューム間の関係が作成され、そのボリュームが既に同期化済みである場合にも発生する可能性があります。 |
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整合 (コピー中) | 1 次ボリュームは、読み取りおよび書き込み入出力操作のためにアクセスできます。2 次ボリュームには整合したイメージが入っていますが、1 次ボリュームよりも古くなっている可能性があります。この状態は、マルチサイクルを使用するグローバル・ミラー (Global Mirror)関係に含まれる整合性グループに適用されます。 |
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整合 (同期化済み) | 1 次ボリュームは、読み取りおよび書き込み入出力操作のためにアクセスできます。2 次ボリュームは、読み取り専用入出力操作についてアクセス可能です。 |
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アイドリング | 1 次ボリュームと 2 次ボリュームの両方が 1 次の役割で作動しています。ボリュームは書き込み入出力操作についてアクセス可能です。 |
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アイドリング (切断済み) | 整合性グループ内でこの状態にある側のボリュームはすべて、1 次役割で作動しており、読み取りまたは書き込み入出力操作を受け入れることができます。 |
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不整合 (切断済み) | 整合性グループ内でこの状態にある側のボリュームはすべて、1 次役割で作動しており、読み取りまたは書き込み入出力操作を受け入れることができます。 |
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整合 (切断済み) | 整合性グループ内でこの状態にある側のボリュームはすべて、2 次役割で作動しており、読み取りまたは書き込み入出力操作を受け入れることはできません。 |
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空 | 整合性グループに関係が入っていません。 |
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(状態なし) | 整合性グループに属していないメトロ・ミラー (Metro Mirror)関係およびグローバル・ミラー (Global Mirror)関係。 |
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1 2 つの 管理 GUI アイコンが表示されている行では、1 つ目のアイコンが同期コピーのメトロ・ミラー (Metro Mirror)状態を示します。各行の 2 つ目のアイコンは、非同期コピーのグローバル・ミラー (Global Mirror)状態を示します。 |
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